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コラム

モバイルバッテリーの低電流モード

モバイルバッテリーでスマートウォッチやワイヤレスイヤホンを充電しようとした時、なぜか満充電されなかったことはありませんか?

それはモバイルバッテリーでスマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどの小型デバイスを充電した時に発生する特有の現象です。

MOTTERUでは、そのような小型デバイスを充電するため「低電流モード」を搭載したモバイルバッテリーを販売しています。

しかし、
「低電流モード」って何?
どう使えばよいの?
LEDがおかしな動きをしているんだけどこれ何?

など、「低電流モード」の正しい使い方を理解していただいてないことが多いです。

今回は、「モバイルバッテリーの低電流モードとは何か?」をMOTTERUの技術担当が解説します。

 


モバイルバッテリーのオートパワーオフ

まず、低電流モードってどんな機能なのかを説明する前に、モバイルバッテリーのオートパワーオフ機能の話をします。

モバイルバッテリーは、出力の電流が低くなると出力を自動でOFF(オートパワーオフ)します。

 

これは主に「充電完了の検出」「バッテリー自身の不要な消費を防ぐため」の2つの理由からです。

 

「充電完了の検出」

スマートフォンなどの機器は、バッテリーが満充電に近づくと流れる電流を徐々に減らします。

モバイルバッテリー制御ICは、電流が一定値以下(数十mA程度)まで下がると、「接続された機器の充電がほぼ完了した」と判断して、出力を自動でOFFします。

 

「バッテリー自身の不要な消費を防ぐため」

モバイルバッテリーの内部のリチウムイオン2次電池は、USB出力する際内部のICが動作しています。

何も接続していない、あるいは極めて微小な電流しか流れていない状態でこのICを動かし続けると、IC自体が電力を消費し続ける(待機電流)ため、放置しているだけでバッテリーが空になってしまいます。

この放置状態の電力消費を抑えるためモバイルバッテリーは自動で出力をOFFします。

モバイルバッテリー自体の無駄な出力を抑え、劣化を防ぐための機能です。

 

このように、オートパワーオフには「充電完了を検出する」「モバイルバッテリー自身の無駄な電力消費を防ぐ」という役割があります。

 


自動でOFF(オートパワーオフ)による問題

ここまでの話だとこの自動でOFF(オートパワーオフ)する機能は素晴らしい機能です。

しかし、この機能によって発生する問題があります。

それは、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなどの、もともと充電時の電流が極めて小さい機器を接続した場合に発生します。

スマートウォッチやワイヤレスイヤホンを充電する電流は、0.1Aを下回ることがあり、非常に小さいです。

モバイルバッテリーが、接続機器が満充電になったと判断するのは、充電の電流がおおよそ0.1Aを下回った時です。
※判定する電流値や時間は、モバイルバッテリーの製品によって異なります。

0.1Aを下回るスマートウォッチやワイヤレスイヤホンを接続すると、モバイルバッテリー側が「何も接続されていない」または「充電が終わった」と誤って認識してしまい、出力をOFFしてしまう現象が起こるのです。

つまり、自動でOFF(オートパワーオフ)があるため、モバイルバッテリーではスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなどが充電できないことがあるのです。

この問題を解決するのが、低電流モードです。

 


低電流モードって?

低電流モードって実際どんな機能なのか?

「低電流モード」という名前から、出力電流を低く制限する機能だと思うかもしれません。
しかし、そうではありません。

低電流モードとは、『低い電流でも出力をOFFせずに継続する機能』のことを示します。

前の章で説明したように、スマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンなどの元々の充電の電流が極めて小さい機器を接続した際に、モバイルバッテリーは出力を途中でOFFしてしまう現象が発生します。

低電流モードはこのような現象を回避し、充電の電流が小さい機器を接続した時でもモバイルバッテリーが出力を継続する機能です。

低電流モードをONするとモバイルバッテリーは電流の値には関係なく出力を継続します。

例えばモバイルバッテリーの出力が0.1A以下でも出力を継続しますし、2Aでも出力を継続します。

極端に言えば、接続した機器が一時的に電流をほとんど消費しない状態になっても、モバイルバッテリー側が自動的にOFFしないのです。

 


低電流モードを使ってみよう

実際に低電流モードを使ってみましょう。

まずは取扱説明書に記載の低電流モードを読んでください。

 

低電流モードの始め方

弊社製品のほとんどが 5秒程度のスイッチの長押し で低電流モードの始まります。

 

低電流モードが始まるとLEDの表示が変わります。

LED表示は製品によって表示が異なりますので説明いたします。

4つのLED製品の場合

該当製品
MOT-MB10001
MOT-MB10001Z
MOT-MB10002
MOT-MB5001
MOT-MB5002
MOT-MB20001
など

4つのLEDがゆっくりと点滅(5秒点灯、5秒消灯くらい)します。

 

デジタル表示製品の場合

パターン1(LEDインジケータの下一桁の表示が流れるように点灯する)

該当製品
MOT-MB25001
MOT-MBSS20001
MOT-MBSS10002
など

LEDインジケータの下一桁の表示が流れるように点灯します。

 

パターン2(LEDインジケータに緑色のが点灯する)

該当製品
MOT-MB10003
MOT-MB10005
EAN-MBSS10001
など

LEDインジケータに緑色のが点灯する製品もございます。

 

低電流モードの終わり方

低電流モードは、スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなどの充電に必要な時間を考慮し、一定時間が経過すると自動的に終了するよう設計されています。

製品によって異なりますが2時間~3時間で自動で終了します。

※製品によっては、2時間~3時間後に通常モードに切り替わる製品もございます。

低電流モードを途中で終了したい場合は、スイッチを2度素早く押して(ダブルクリック)ください。

間違って長押しをして低電流モードが起動した時もスイッチを2度素早く押してください。

 

 


低電流モードはType-A出力の機能です

低電流モードはType-A出力の機能です。

それでは、Type-C出力には関係ないの?

Type-C出力には、USB Type-Cの規格で定められた「Cold Socket(コールドソケット)」という仕組みがあります。

Cold Socketとは、USB Type-Cのポートに接続機器が繋がれていない状態では、電圧を出力しない仕組みです。接続機器を検出すると電圧の出力を開始します。

つまりType-C出力は、接続機器を検出すると出力をONし、接続されている間は自動でOFFしません。そのため低電流モードを使用する必要がないのです。

 

結論として

Type-A出力でスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンを充電する時は、低電流モードを使いましょう。

Type-C出力でスマートウォッチ、ワイヤレスイヤホンを充電する時は、基本的に低電流モードを使う必要はありません。

ただし、モバイルバッテリーの機種によって仕様が異なる場合がありますので、詳しくは取扱説明書をご確認ください。

MOT-MBAC5001のType-C出力はCold Socket非対応です。低電流モードでご使用ください。

※Cold Socket の詳しい説明は別コラム『iPhoneも対応しているUSB Type-Cってどういう仕組みなの?』のCold Socket部分を読んでください。

 


こんな使い方も

低電流モードにはこのような使い方もあります。

 

小型シングルボードコンピュータ

有名な物では、Raspberry Pi(ラズパイ)などの小型シングルボードコンピュータがあります。

小型シングルボードコンピュータは、動作状況によって電源電流が極めて小さくなり、モバイルバッテリーが「何も接続されていない」または「充電が終わった」と判断して、出力をOFFしてしまう場合があります。

電源電流が極めて小さい小型シングルボードコンピュータにモバイルバッテリーのType-A出力を接続する場合は、低電流モードをONにして使ってみてください。

低電流モードによる時間制限がありますが、小型シングルボードコンピュータを駆動することができます。

 

電熱服

冬になると使うことがある電熱服。

電熱服にモバイルバッテリーを接続すると、一定時間でモバイルバッテリーの出力がOFFする時があります。

電熱服は、ヒーターのON/OFFを繰り返すことで温度を調整しています。ヒーターがOFFになった際に電流が極めて小さくなると、モバイルバッテリーが「何も接続されていない」と判断して、出力をOFFしてしまうことがあります。

電熱服にモバイルバッテリーのType-A出力を接続する場合は、低電流モードをONして使ってみてください。

低電流モードによる時間制限がありますが。電熱服を駆動することができます。

※電熱服にモバイルバッテリーを使用する際は、別コラム『電熱服に使えるモバイルバッテリー』もご覧ください。

 

※Type-C出力を接続する場合は低電流モードをONしなくても良いですが、小型シングルボードコンピュータや電熱服の仕様により異なる場合があります。

※Raspberry Pi(ラズパイ)などの小型シングルボードコンピュータや電熱服は対応機種ではありません。ご自身の責任でご利用ください。

 


まとめ

モバイルバッテリーの「低電流モード」は、消費電流が小さい機器を接続したときに、モバイルバッテリーが自動で出力をOFFしてしまうのを防ぐための機能です。

スマートウォッチやワイヤレスイヤホンなど、普通に充電すると途中でモバイルバッテリーの出力がOFFしてしまうことがある機器を充電する時は、低電流モードを活用してみてください。

 


MOTTERUのモバイルバッテリーのType-A出力は、全て低電流モードに対応しています。

MOTTERUのモバイルバッテリーは製品企画、設計段階の仕様のチェック、動作テストを日本国内で行っています。
安心・安全にお使いいただけます。

 

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