TECH NOTE
2024.05.15 テクノロジー

モバイルバッテリーの説明に書いてある「スマホ充電約○回」とは

モバイルバッテリーの説明に書いてある「スマホ充電約○回」とは

モバイルバッテリーを選ぶときどのようなことを重視して選んでいますか? 〇〇〇〇mAh、〇〇W対応、スマホ約〇回充電可能、保証期間、繰り返し〇〇〇〇回充電可能、価格 などいろいろな情報があります。 今回はこの中で「スマホ充電約〇回」について説明いたします。

 

目次

◆「スマホ約〇回分の充電ができます」って何?
◆モバイルバッテリーの容量って?
◆スマートフォンのバッテリー容量って?
◆このモバイルバッテリーで何回充電できるのか?
◆モバイルバッテリーの定格容量とは?
◆定格容量で何回充電できるか計算しましょう
◆MOTTRUの取り組み  

 

◆「スマホ約〇回分の充電ができます」って何?

よく見かける「スマホ約〇回分の充電ができます」という説明。
今回はこのスマホ約○回分の計算方法について紹介いたします。

モバイルバッテリーがどのくらい使えるか、何回スマートフォンを充電することができるかを知るためには、
まずモバイルバッテリーの容量とスマートフォンのバッテリー容量を知ることが必要です。

◆モバイルバッテリーの容量って?

モバイルバッテリー製品で目にする「mAh(ミリ・アンペア・アワー)」とは、一般的にバッテリー容量を表す単位です。1時間あたりに流せる電流の量を表しています。

たとえば、内蔵リチウムイオン電池 3.6V 10,000mAh と記載されている製品は「10,000mAの電流を1時間流せる容量の電池が入っている」という意味になります。
(モバイルバッテリーの容量「mAh」は、モバイルバッテリーのパッケージや製品本体に記載されています。)

 

◆スマートフォンのバッテリー容量って?

スマートフォンのバッテリー容量も同じように「mAh(ミリ・アンペア・アワー)」で表されます。

Androidの場合、製品仕様にバッテリー容量の記載がされていることが多いので、お使いのスマートフォンの製品仕様をご確認下さい。

iPhoneの場合、バッテリー容量は公開されていません。
弊社で調査結果したバッテリー容量を公開いたします。参考値としてご覧ください。

機種 バッテリー容量
iPhone 15 3,349mAh
iPhone 15 Plus 4,383mAh
iPhone 15 Pro 3,274mAh
iPhone 15 Pro max 4,422mAh
iPhone 14 3,279mAh
iPhone 14 Plus 4,325mAh
iPhone 14 Pro 3,200mAh
iPhone 14 Pro max 4,323mAh
iPhone SE(第3世代) 2,018mAh
iPhone 13 3,227mAh
iPhone 13 Mini 2,406mAh
iPhone 13 Pro 3,095mAh
iPhone 13 Pro Max 4,352mAh

 

◆このモバイルバッテリーで何回充電できるのか?

では例えば、10,000mAhのモバイルバッテリーで、iPhone 15 pro (3,274mAh)を充電する場合、何回充電することができるのでしょうか?

単純に割り算をすると、
10,000mAh(モバイルバッテリーの容量)÷ 3,274mAh(iPhone 15 proのバッテリー容量)で、約3回充電できる計算になります。
しかし実際にはこうはなりません。

先ほど説明しました製品やパッケージや製品に書かれている「10,000mAh」は、モバイルバッテリーの中のリチウムイオン二次電池の容量を示しています。

 

リチウムイオン二次電池の出力は3.6V~3.7Vなどの電圧になってます。
モバイルバッテリーはこのリチウムイオン二次電池の出力をスマートフォンなどで使われる5Vなどに変換して出力します。
この時、3.6V~3.7Vを5Vに変換するのに必要なエネルギーもリチウムイオン二次電池から使用するため、出力できる容量が変わってきます。

そのため(モバイルバッテリーの容量)÷(スマートフォンのバッテリー容量)のような単純な割り算で出た結果と実際の充電回数は異なります。

では、何回充電できるのでしょうか?
ここで重要なのは定格容量になります。

 

◆モバイルバッテリーの定格容量とは?

定格容量とは、モバイルバッテリーが実際に出力できる容量のことを示しています。
例えば、10,000mAhのモバイルバッテリーが実際に出力できる定格容量は5V出力の時約6,000mAhです。
この定格容量ですが、モバイルバッテリー本体に記載することが義務付けられています。

上の画像の製品では「5V/6200mAh」と記載されています。
このモバイルバッテリーの定格容量(実際に出力できる容量)は6200mAhであることを示しています。

 

◆定格容量で何回充電できるか計算しましょう

画像の製品で計算してみます。
計算式は
 モバイルバッテリーの定格容量(実際に出力できる容量)÷スマートフォンのバッテリー容量
です。
 6200mAh(モバイルバッテリーの定格容量)÷ 3,274mAh(iPhone 15 proのバッテリー容量)=1.89回
このモバイルバッテリーでは、iPhone 15 proを約1.9回充電できることになります。
(なぜ6200mAhのような数値になるのかは、ここでは書ききれないので別の回のコラムで説明いたします)

 

◆MOTTRUの取り組み

まだまだ分かりにくいこの『スマホ充電約〇回』や『定格容量(出力容量)』に関して、今後のMOTTERUの製品にはパッケージに下の画像のような記載を行い、お客様に分かりやすい製品を作っていきます。

 

 

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