燃焼・爆発事故の予防に!モバイルバッテリーの安心・安全な使い方・選び方
モバイルバッテリーは場所を選ばずにスマホやPCを充電できる、便利なアイテムです。しかしニュースで燃焼や爆発事故が報じられる機会もあることから、使用に不安を抱く方もいるかと思います。
モバイルバッテリーの燃焼や爆発は、なぜ発生するのでしょうか?
この記事では、モバイルバッテリーによる火災事故が起こる原因と、事故を防ぐ使用方法について解説します。
安全に使用できるおすすめのモバイルバッテリーについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
度々話題になるバッテリーの燃焼・爆発事故。どれくらい起こっているの?
度々話題になるバッテリーの燃焼・爆発事故。どれくらい起こっているの?
モバイルバッテリー・スマホなどの燃焼や爆発事故は、ニュースで目にする機会が多くあります。誰もが持つ身近な製品から火災事故が発生することに、恐怖感を抱く方もいるのではないでしょうか。
モバイルバッテリーやスマホなどは、リチウムイオン電池と呼ばれる特殊な電池を使用した製品です。このリチウムイオン電池製品の火災事故は、実際どのくらい発生しているのでしょうか。
以下は、東京消防庁が発表した、リチウムイオン電池関連の火災状況です。
画像引用元:東京消防庁、令和5年版火災の実態、第3章 出火原因別火災状況、(5) その他の特筆すべき火災状況、イ リチウムイオン電池関連火災の発生状況、表3-6-5 リチウムイオン電池関連火災状況(最近10年間)(p.126)
リチウムイオン電池関連の火災は、年々増加傾向にあります。スマートフォンやモバイルバッテリーの利用が一般的になるほど、リチウム電池関連の火災事故も増えていると考えられます。
以下は、リチウムイオン電池製品ごとの、火災事故の件数をまとめた表です。
画像引用元:東京消防庁、令和5年版火災の実態、第3章 出火原因別火災状況、(5) その他の特筆すべき火災状況、イ リチウムイオン電池関連火災の発生状況、表3-6-6 出火要因別火災状況(令和4年中)(p.127)
令和3年9月末までの時点で、モバイルバッテリーの火災事故は、スマートフォンの火災事故よりも多いことがわかります。
モバイルバッテリーの燃焼や爆発などの火災事故が発生する理由とは、どのようなものなのでしょうか。
燃焼や爆発はなぜ起こるの?
モバイルバッテリーの火災や爆発が起こる原因はさまざまです。危険な状況を避けるために、モバイルバッテリーの事故の主な理由について、確認しておきましょう。
リチウムイオン電池の劣化
モバイルバッテリー内部のリチウムイオン電池は、劣化すると電池内部で電解質が酸化します。酸化した電解質はガスを発生させる性質があり、このガスがモバイルバッテリーが膨らむ原因です。
ガスで膨らんでいるモバイルバッテリーに衝撃を与えると、火災・爆発事故が発生します。
モバイルバッテリーを落とす・踏む
モバイルバッテリーを高い所から落としたり踏んだりすることで、モバイルバッテリー内部のリチウムイオン電池が破損する可能性があります。
スマホに充電しながら持ち歩いている最中に手から落としたり、お尻のポケットに入れたまま座ったりするクセがある方は、扱い方やしまう場所を見直したほうが良いかもしれません。
格安製品の使用
モバイルバッテリーの金額は、製品やメーカーによってさまざまです。近年では格安な製品に人気が集中するケースも少なくないようです。
しかしあまりにも格安なモバイルバッテリーの中には、国で定められた安全基準を満たしていない物も多くあります。
安全装置が機能しない、もしくは付属していないモバイルバッテリーも珍しくないため、相場よりも安すぎるモバイルバッテリーは使用しないほうが安心です。
熱い場所に放置
モバイルバッテリーは熱に弱く、熱い場所に放置しておくと故障する危険性があります。故障だけではなく、バッテリー本体に熱がこもりすぎた結果、火災が発生することも少なくありません。
とくに、夏場の車の中にモバイルバッテリーを放置するのは危険です。2023年6月には、nite(製品評価技術基盤機構)が車中にモバイルバッテリーを放置する危険性を示す動画を公開しており、注意を広く呼びかけています。
また、冬場によく見かけるストーブの近くやホットカーペットなどの上に置きっぱなしも気をつけてください
発熱する使い方をする
モバイルバッテリーを使用してスマホやPCを充電すると、送電によってバッテリー本体に熱が発生します。加えて、モバイルバッテリーで充電中のガジェットを操作すると、ガジェット側が熱くなることも少なくありません。
双方の機器が過剰に熱くなると、火災事故につながるリスクが高まります。
また、電圧が異なるアダプターを使用することで、モバイルバッテリーに熱が加わるケースもあります。
モバイルバッテリーの事故を予防するためにはどうすれば良い?
モバイルバッテリーの事故の原因を把握しておけば、予防策を講じられます。モバイルバッテリーの事故を予防する方法について、見ていきましょう。
衝撃を与えない
モバイルバッテリーの火災の原因となるリチウム電池の劣化や破損は、衝撃によって発生することが多々あります。
モバイルバッテリーを持ち歩く際は、落としたりお尻のポケットに入れたまま座ったりしないように、バッグの中に入れておくと安心です。
また、自分で修理や分解をするのも避けましょう。モバイルバッテリー内部は繊細な構造をしており、わずかな損傷が火災・爆発事故の引き金となる可能性もあります。
モバイルバッテリーに異変があった際は自己修理は避け、メーカーや店舗に修理・交換を依頼したほうが安全です。
PSEマークがある製品を選ぶ
PSEマークは、電気用品安全法によって定められた安全性が、確立されていることを示すマークです。2019年2月以降、日本国内ではPSEマークがないモバイルバッテリーの販売は禁止されています。
しかし格安なものなど一部の製品の中には、PSEマークがないモバイルバッテリーも少なくありません。PSEマークがないモバイルバッテリーは事故の危険性が高いだけでなく、何かあったときの連絡先も不明なケースがあります。
モバイルバッテリーを購入する際は、PSEマークの有無と販売元の確認をすることで、火災事故や万が一の際のリスクを減らせるでしょう。
高温の場所に放置しない
モバイルバッテリーを高温の場所に置いておくと、火災や爆発の危険性が増します。車の中はもちろん、体温によってモバイルバッテリーが高温になる可能性もあるため、胸ポケットやお尻のポケットなどに入れっぱなしにするのも、避けたほうが良いでしょう。
また、布団の中や枕の下など、熱がこもりやすい場所に置いておくのも注意が必要です。寝ている間にモバイルバッテリーを使用する方は、モバイルバッテリーが寝具で覆われてしまわないように注意しましょう。
モバイルバッテリーの電圧に合った充電器を使用する
モバイルバッテリーには規格電圧というものがあり、安全に充電するためには電圧が適合したアダプタを使用する必要があります。
モバイルバッテリーの規格電圧と異なるもので充電を行うと、事故に繋がる可能性もありますので、モバイルバッテリーを充電する際は、電圧が適合する充電器を使用するようにしましょう(5V/2.0A以上の充電器が推奨です)。
充電中にスマホを使用しない
モバイルバッテリーで充電中のスマホやPCを使用すると、モバイルバッテリーに熱が加わってしまいます。ガジェットに送る熱と、ガジェットから送られてくる熱によってモバイルバッテリーが高温になると、リチウムイオン電池が破損する恐れがあります。
モバイルバッテリーでスマホやPCを充電中に、機器の操作はしないほうが良いでしょう。
モバイルバッテリーが異様に熱くなったときの対処方法
モバイルバッテリーを使用していると、バッテリーが熱を帯びることがあります。通常であれば、モバイルバッテリー内の安全装置が働き、熱を抑えるための機能が作動します。
しかし一向に熱が冷めず、高温な状態が続いた場合、そのまま使用し続けるのは危険です。すぐに充電コードを抜いて、涼しい場所に移動させましょう。
モバイルバッテリーをカバーやケースに入れている場合は、外したほうが熱を逃がしやすくなります。
熱が冷めた場合でも、そのまま使用を再開する際は注意してください。再びモバイルバッテリーが高熱になる可能性があります。
モバイルバッテリーの温度が何度も上がるのは、モバイルバッテリーの寿命の可能性があります。火災事故が発生する前に、買い替えを検討してください。
MOTTERUからオススメのモバイルバッテリー
MOTTERUのモバイルバッテリーはすべてにPSEマークがついています。また、「多重保護システム」搭載で長時間使用しても安全にお使いいただける設計となっております。
小型充電式電池のリサイクルを推進するJBRCに加盟しているので、処分時は近隣の協力店などで回収・リサイクルが可能です。
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