COLUMN
2024.10.15 AC充電器

かしこく充電って?

かしこく充電って?

弊社の製品説明にある「かしこく充電」
名前のとおり「充電」を「かしこく」実施してくれる機能ですが、実際にどのような機能なのか?
スマートフォンの充電の基本とともに「かしこく充電」の説明をします。

◆スマートフォンの充電規格
◆スマートフォンの充電はどのような仕組みなのか?
◆かしこく充電のしくみ
◆かしこく充電にすると何が良いのか?

 


◆スマートフォンの充電規格

AC充電器とスマートフォンを接続すると充電を開始します。
この時どのようなことが起こっているのか?
まずスマートフォンの充電の規格を説明します。

・さまざまな充電の規格

実はスマートフォンの充電には様々な規格があります。

 

●USB BC1.2、USB Power Delivery

USB協会が定めた国際的な規格です。市場の多くのスマートフォンがこの規格を採用しています。

 

●Apple 5W,10W,12W

Appleの独自規格。主にType-A to Lighninngケーブルを使用した時の充電で使用されます。

 

●Quick Charge 2.0、3.0、3+、4、4+、5

Qualcomが策定した急速充電規格。通常のUSB充電に比べ高速に充電ができます。

 

●HUAWEI FCP、SCP、QUICK CHARGE、SuperCharge

Huaweiの独自急速充電規格です。HUAWEIの充電器やケーブルが必要です。

 

●Xiaomi Mi Turbo Charge

Xiaomiの独自急速充電規格です。Xaomiの充電器やケーブルが必要です。

 

●OPPO VOOC、Super VOOC、SuperSONIC

OPPOの独自急速充電規格です。OPPOの充電器やケーブルが必要です。

 

他にもいろいろあるのですが、各メーカーの独自規格は多数あり全部は説明しきれないです。

・どうやってこれらの充電規格を決めるのか?

どの規格で充電するのか?どうやって決めているのでしょうか?

ここにはいくつかのパターンが存在します。

 

●USB-C to USB-Cケーブルを使用する場合

USBケーブル内の『CC』 と呼ばれる信号線のDATAで決まります。
主にUSB Power Delivery , QC4以降(4 , 4+ , 5) , Samsung SFCなどがこれに該当します。

 

●USB- A to USB-C ケーブルや USB- A to Lightningケーブルを使用する場合

USB規格に準拠しているケーブルであることが条件となりますが、『D+』、『D-』と呼ばれる信号線のDATAで決まります。
QC2 , QC3 , Apple 5W , 10W , 12W , HUAWEI FCP , Samsung AFC などがこれらに該当します。

 

●独自のケーブルを使用する場合

見た目はUSB準拠のケーブルと似ているのですが、線が追加されていたり、ケーブルの中に専用ICが搭載されていたりします。
HUAWEI FSCP , SFCP , Xiaomi Mi Turbo Charge , OPPO VOOC , Super VOOC
などがこれらに該当します。


スマートフォンの充電はどのような仕組みなのか?

では、スマートフォンの充電とはどのような仕組みで行われるのでしょうか?

●スマートフォンの充電は、スマートフォンが決めます

一般的には、スマートフォンを充電する時の電圧・電流(電力)つまり
充電速度と表現される物はスマートフォンが決めています。

今まで20Wの充電器を使っていたが、充電速度を早くしたいので65Wの充電器を購入した。
残念ですが、65Wの充電器を使用しても充電速度はスマートフォンが決めるため、スマートフォンで定められた速度でしか充電はできません。
スマートフォンが20W充電対応であれば、65Wの充電器を使用しても20W以上の速度で充電することは出来ないのです。

●充電の仕組み

どうやってこれらの充電規格を決めるのか?」で説明しましたようにどの充電規格を使用するか決定する手順があります。

1)まず充電器は自分が何の規格に従った充電器かをスマートフォンに伝達します。

2)充電器の情報を受け取ったスマートフォンが自分にあった充電器かを判断します。

3)充電器とスマートフォンの充電規格が一致すれば、充電規格で定められた適切な充電が始まります

4)もし充電器とスマートフォンの充電規格が一致しなかった場合は、 ”充電を行わない” か ”最低限の充電(5V1A程度)” を行うことになります。

 

例を示します。

『5V2.4A出力の充電器(Apple 12W)』と『5V2.4A入力のスマートフォン(iPhone)』を接続しました。

①充電器は「私は5V2.4A出力が可能なApple 12W規格に対応した充電器です」とスマートフォンに伝えます

受け取ったスマートフォンは自分の充電規格と一致するか確認します。
この場合は、iPhone がApple 12W規格なので一致します。

②わかりました。「では5V2.4Aをください」と充電器に要求をするのです。

 

 

●何故このような充電の仕組みがあるのか?

何故こんなややこしいことするの? どんな充電器が繋がっても良いでしょ?

などど思われるかもしれません。

これは安全のためなのです。

例えば、5W(5V1A)出力の充電器 と 5V2.4A入力のスマートフォンを接続したとします。
さきほど説明しましたように充電の速度(電圧・電流)はスマートフォンが決めます。

スマートフォンは5V2.4Aが欲しいと充電器に要求します。

5W(5V1A)出力の充電器が要求に従い頑張って5V2.4Aを出力しようとすると
・過電流保護で充電器が停止する。
・過電流保護が働かない場合、頑張りすぎて発熱し充電器が壊れる。
などのトラブルが発生する可能性があるのです。

トラブルを予防するために、このような充電の仕組みが存在しています。

 


◆かしこく充電の仕組み

スマートフォンの充電の仕組みはわかりましたでしょうか。

では、『かしこく充電』ってどのようなことをしているのでしょうか?

『かしこく充電』に対応した充電器は、複数の充電規格の情報を持っています。
そして、充電器とスマートフォンが接続した際に、自分が持っている充電規格情報を順番にスマートフォンに伝えるのです。

スマートフォンは自分と一致する充電規格情報を受け取った時に、適合した充電器と識別して適切な充電を開始するのです。

 

例を示します。

『かしこく充電(Apple 12W、BC1.2に対応)』に対応した充電器とスマートフォンを接続すると

・充電器は最初に「私はApple 12W出力の充電器です」とスマートフォンに伝えます。

・受け取ったスマートフォンは自分の充電規格と一致するか確認します。
一致する場合はApple 12W(実際は5V2.4A)を要求します。
一致しない場合は、そのまま充電器の情報を再確認します。

・充電器はApple 12Wではなかったことを判断し、「私はBC1.2出力の充電器です」とスマートフォンに伝えます。

・受け取ったスマートフォンは自分の充電規格と一致するか確認します。
一致する場合はBC1.2(実際は5V1.5A)を要求します。
一致しない場合は、そのまま充電器の情報を再確認します。

・決まった時間内で充電器の情報とスマートフォンの規格が一致しなかった場合は
充電を行わない か 最低限(5V1A)の充電を行います。

このような動作をするのが『かしこく充電』です。


◆かしこく充電にすると何が良いのか?

では『かしこく充電』にすると何が良いのでしょうか。

それは充電器とスマートフォンの相性を気にしなくて良くなることです。

最近は、スマートフォンに充電器が付属しなくなりました。

スマートフォンを買うと「これに合う充電器はどれだろう?」
量販店にいくとたくさんの充電器が並んでいます。どれを買えばよいの?と悩む方もいらっしゃると思います。

そんな時に『かしこく充電』対応の充電器を選べば、ほぼ問題なく適切な電圧・電流で充電を行うことができるのです。

また、今までアンドロイドのスマートフォンだったんだけど、iPhoneの機種変更をした場合も『かしこく充電』に対応した充電器を1台持っていれば、充電器とスマートフォンの相性を気にせずにお使いの充電器をそのままご利用いただけます。

 

 


MOTTERUのUSB-C関連商品は、製品企画、開発、設計、検証、サポートを日本国内で行っています。
安心・安全にお使いいただけます。

『かしこく充電』に対応した充電器をご紹介いたします。

 

軽量&コンパクト USB-Aポート×3 AC充電器 出力電流:合計4.8A 2年保証(MOT-AC48U3)

 

Power Delivery35W対応 USB-C×1ポート、USB-A×1ポート 合計最大32W AC充電器 2年保証(MOT-ACPD35WU1)

 

Power Delivery65W対応 USB-C×1ポート、USB-A×1ポート 合計最大63W AC充電器 かしこく充電 2年保証(MOT-ACPD65WU1)

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